完結済みの作品であれば続きを待たずに一気に読めるところが嬉しいですが、何を読んだらいいのか迷うことがありますよね。
この記事では、完結作の中からおすすめの作品をピックアップして巻数の多い順に紹介していきます。
なお、この記事は定期的に追記や変更をしていきますので、ブックマークを推奨しております。
下記のジャンルについては、別の記事でまとめて紹介しています。
その他ジャンルのおすすめ漫画の紹介記事は下記にまとめてありますので、お好みのジャンルをクリックしてください。
バトル・アクション/ファンタジー/サスペンス/ヒューマンドラマ/学園・青春/コメディ/SF/ホラー/文化系/歴史/スポーツ/ビジネス
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』/秋本 治(全201巻)
作者 | 秋本治 |
掲載誌 | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | コメディ/時事ネタ |
巻数 | 全201巻 |
「週刊少年ジャンプ」で40年間連載を続けた中で、一度も休載なしといった偉業を成し遂げたレジェンド作品。
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の内容|有名な破天荒キャラといえば両津勘吉
東京都葛飾区の亀有公園前派出所に勤務する両津 勘吉を軸に同僚の警察官や地域の人々が繰り広げていくギャグ漫画。
金儲けに対する発想力や行動力は人一倍強く、あらゆる分野で成功を収めるが、最終的には全て失敗するというのが定番の流れ。
各回のテーマが時事的なネタになっていることも多く、笑い以外にも学びを与えてくれる側面もある。
長期連載の中で、時代の流れに合わせたキャラクター性の変化や、流行も見て取れる作品なので、歴史を振り返るといった意味でも読み返していきたい作品。
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『こちら葛飾区亀有派出所』に出てくる本田速人が、バイクにまたがると人格が変わる場面は抱腹絶倒でおすすめです。普段の本田はナヨナヨと少し頼りない印象なのですが、バイクにまたがるとイカツくて頼りになるナイスガイに変身します。そのギャップがカッコイイのですが、あまりにも差が激しくていつも笑ってしまう好きな場面です。
ジョジョの奇妙な冒険(1部〜6部)/荒木 飛呂彦(全80巻)
作者 | 荒木飛呂彦 |
掲載誌 | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル |
巻数 | 全80巻(通常盤コミックス) 全50巻(文庫版コミックス) |
現在も続編が連載されていますが、ここではストーリー上で繋がりのある第1部〜第6部を1つの完結作品として紹介します。部が変わるごとに主人公が変わり、個別のストーリーが展開されていく作品。
シリーズ全世界累計発行部数1億2000万部以上(STEEL BALL RUN,ジョジョリオンを含む)
『ジョジョの奇妙な冒険』の内容|JOJOを一言で表すなら「人間讃歌」
ジョースター家とディオの因縁にまつわる物語。
とある石仮面の力によってディオは吸血鬼となり、第1部の主人公・ジョナサンやジョースター家の子孫たちの前へと立ちはだかります。
能力バトル漫画の礎を築いた本作にスタンド能力が登場するのは第3部「スターダストクルセイダース」から。
独特な擬音やセリフ、ジョジョ立ちなど、特徴的な部分がフォーカスされるが、個性的なキャラクターたちの人物像が特に魅力的に描かれている。
作画にクセがあるため、好みが別れる作品であるが、ハマる人はとことんハマっていく名作。
『銀魂』/空知 英秋(全77巻)
原作者 | 空知英秋 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 『ジャンプGIGA』 「銀魂公式アプリ」 (集英社) |
ジャンル | SF/歴史/ギャグ |
巻数 | 全77巻 |
『銀魂』の内容|コメディかと思いきや突然のシリアス展開
江戸時代末期、地球は「天人(あまんと)」と呼ばれる宇宙人の襲来を受ける。
廃令刀が発布されるなか、坂田銀時は侍魂をもった青年で、一流の剣術を身につけている。こう言うとすごい侍のように感じるが、私生活はだらしなく無気力な男。
幕末の日本がモデルの世界観なのに宇宙人が出てきたりと、一話完結のコメディ要素の強い作品だが、急にシリアスな長編展開になることも。
コメディとシリアスの緩急の付け方も面白い作品です。
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銀魂のおすすめが、とにかくギャグが多くて面白いところと、面白いシーンやシリアスなシーンの両方でハッとさせられる名言が出てくるところです。特に、吉原炎上篇の戦闘シーンは迫力満点なのでおすすめしたい場面です。
ただ面白いだけでなく、先が読めない面白さがあるところが見所です。全編ギャグ路線で行くかと思いきや、いつの間にか感動作品になっていたり、真面目なシーンが続く中ぶっ飛んだギャグが入ってきたりと飽きずに見られる作品です。
銀魂はアニメから知りましたが、笑いあり涙あり冒険ありで、マイナス点を探すほうが難しいくらいの良作だと思います。とことんふざけているのに、しめるところはちゃんとしめているので、長編が始まると徹底的に読んでしまいますし泣いてしまいます。
個人的には映画にもなった紅桜編と、真選組動乱編、吉原炎上編が特に好きです。紅桜は高杉が私の推しなので…彼が救われるまで銀魂は終わらせないなどと思っていました。真選組は伊藤のシーンは泣きますし、吉原は太夫と息子はもちろん、月詠の健気さがつらいくらい好きです。月詠が好きになると、二度目の吉原編は涙なしに読めないです、月詠の師匠が出てくるので本当におすすめです。
ギャグコメディで笑いあり、涙ありの作品です。漫画も文字数がかなり多いのですが夢中になって笑いながら読んでしまう漫画は初めてでした。歴史がモデルになったキャラクターもそれぞれかっこいいし話によって推しが代わってきます。実写版映画もかなり面白かったです。
『BLEACH』/久保 帯人(全74巻)
原作者 | 久保帯人 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル/ファンタジー |
巻数 | 全74巻 |
2022年7月時点の全世界シリーズ累計発行部数は1億3000万部以上も売り上げた「週刊少年ジャンプ」第二次黄金期の看板漫画。
受賞歴を見る
- 2007年「アメリカン・アニメ・アワード」Best Mangaにノミネート
- 2008年「サンディエゴ・コミコン(Comic-Con International 2008)」で作者にインクポット賞
- 「第50回小学館漫画賞」少年向け部門
- ジャパンエキスポアワード Prix Dessin受賞
『BLEACH』の内容|死神代行として悪霊と戦う高校生が死神の世界に挑む
高校生の黒崎一護は、死神の女の子朽木ルキアと出会ったことをきっかけに、虚(ホロウ)と呼ばれる人の魂を喰らう悪霊を退治する死神代行となって戦うこととなる。
序盤は町に現れる虚との戦いをメインに展開していくのだが、死神の世界・尸魂界(ソウル・ソサエティ)編に入ると敵対勢力との戦いが激しさを増していく展開になっていく。
作品全体を通してオシャレ感満載の作品で、この作画の雰囲気は『呪術廻戦』にも受け継がれているような印象を受ける作品。
物語の序盤で登場した設定が、のちに伏線として回収されていく様子も必見。
『BLEACH』読者の口コミを読む(ネタバレ注意)
キャラクター、武器、詠唱、ポエム、どれをとっても滅茶苦茶お洒落!しかしお洒落でありながら、中二心をくすぐる部分があり、バトルもしっかり描写されているので、少年漫画としてクオリティが非常に高いです。名シーンは数ありますが、コミックス各巻の巻頭歌が一番印象的ですね。キャラクターの心情を知る事ができるので、ぜひコミックスで読んで貰いたいです!
各パートごとに戦う敵が変わったり、新しい仲間が増えたりとどこを読んでもワクワクしますが、私が一番好きなのはアランカル篇です。とくにウルキオラと一護の戦いと、ウルキオラと織姫の最後のシーンはとても切なくて好きです。
『NARUTO -ナルト-』/岸本 斉史(全72巻)
原作者 | 岸本斉史 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | SF/歴史/ギャグ |
巻数 | 全72巻 |
2019年5月時点で全世界累計発行部数は2億5000万部
受賞歴を見る
- 第19回手塚治虫文化賞の「マンガ大賞」最終候補作にノミネート
- 2018年高校生が“好きなマンガ・コミック”3位
- 【世界に通用しているマンガ&アニメランキング】4位
- 2015年芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞
『NARUTO -ナルト-』の内容|落ちこぼれ忍者の曲げない忍道
忍者アカデミーに通うナルトは周囲から落ちこぼれと言われ、それどころか憎しみとも言える厳しい視線を浴びせられ続け、孤独になっていた。
その理由は、ナルトが生まれたばかりのとき、木ノ葉隠れの里は強大な力を持つ尾獣・九尾の妖狐に襲われた厄災が原因であった。
当時の里長である四代目火影が自らの命と引き換えに九尾の妖狐をナルトへと封印したものの、深刻な被害を受けた里の者の行き場のない怒りがナルトに向けられていたからである。
そんな逆境を跳ね返すように明るく、真っすぐなナルトの忍道が描かれた本作は、連載が終了してもなお世界中の読者を魅了している名作。
強さこそインフレしていきますが、仲間の絆や師弟関係による感動や、絶望してしまうほどに切ないシーンが描かれており、涙無くして読めない作品となっている。
『NARUTO -ナルト-』読者の口コミを読む(ネタバレ注意)
諦めないことの大切さを教えてくれる事であり、これを最も表現していると感じる場面はペイン戦での「俺が諦めるのを諦めろ」とナルトが言う場面です。ナルトの住む里が破壊され、恩師の命まで奪われて心が挫けてもおかしくはないであろう時でも諦めない心を保ち、何もかも守り抜いたナルトの姿は、強く生きるために必要なことをたくさん教えてくれたと思っています。
バトル漫画は強敵を倒すのが目的のものが多いですが、ナルトは昔の友を連れ戻すという目的を絶対に曲げない所に胸を打たれます。おすすめ場面は本当に多く絞るのも難しいですが、自来也の死を知った後、ナルトがベンチで涙を流すシーンは何度見ても号泣してしまいます。他にもナルト出生の話でクシナやミナトがナルトに言葉を残すシーンも名場面です。
『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』/鳥山 明(全42巻)
原作者 | 鳥山明 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル |
巻数 | 全42巻 |
発行部数は完全版(2000万部)を含み国内で1億6000万部以上、全世界累計2億6000万部
『DRAGON BALL(ドラゴンボール)』の内容|悟空と言えばわかる説明不要の超絶有名漫画
どんな願いでも叶えられる宝玉・ドラゴンボールを集めている少女・ブルマと出会ったことで旅に出ることになった孫 悟空は、ドラゴンボールを集めている道中で数々の強敵と戦っていき、みるみる強くなっていく。
少年期ではギャグ漫画テイストであったが、ストーリーの中盤からはバトルが中心となり、宇宙人や神様などを巻き込んだ壮大な戦いへと発展していく物語。
フリーザ編やセル編、魔人ブウ編など、明らかに終わらせようとしている作者の雰囲気が伝わってくるが、なかなか終わらせてもらえなかった様子が伺える。
どのエピソードで完結しても違和感がないほど綺麗にまとめている完成度はさすがは天才漫画家・鳥山明先生。
『七つの大罪』/鈴木 央(全41巻)
作者 | 鈴木央 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年マガジン』 (講談社) |
ジャンル | バトル/ファンタジー |
巻数 | 全41巻 |
2012年〜2020年まで連載され、2021年1月27日からは続編となる『黙示録の四騎士』が連載中。
累計発行部数は3800万部以上
『七つの大罪』の内容|伝説の騎士団「七つの大罪」にまつわる物語
伝説の騎士団「七つの大罪」。彼らは聖騎士長を殺害した罪で指名手配されていた。
窮地に立たされたリオネス王国を救うべく立ち上がった王女・エリザベスは、かつて最強と謳われた騎士団「七つの大罪」に助けを求めていた。
罪人となった団員たちはバラバラになり、行方がわからなくなっていたが、偶然にも「七つの大罪」の団長・憤怒の罪(ドラゴン・シン)のメリオダスと遭遇する。
魔力を使ったバトルや、団員たちの過去にフォーカスしたストーリーが魅力の本作は、まさに王道のファンタジー作品。
『らんま1/2』全38巻/高橋 留美子
原作者 | 高橋留美子 |
掲載誌 | 『週刊少年サンデー』 (小学館) |
ジャンル | バトル/コメディ |
巻数 | 全38巻 |
『うる星やつら』『めぞん一刻』『犬夜叉』など、数多くの名作を生み出してきた高橋留美子先生の代表作のひとつ。ファンタジー、格闘、ラブコメなどのあらゆる要素が組み合わさった名作。
『らんま1/2』の内容|水をかぶると女の子に変身してしまう不思議なお話
早乙女 乱馬は、父とともに中国の「呪泉郷」で修行をしていたところ、娘溺泉(若い娘が溺れた泉)に落ちてしまい、水がかかると女の子になり、お湯がかかると元の姿に戻るといった呪いにかかってしまう。
日本に帰国すると天道 早雲の娘と自分が許嫁であると聞かされ、天道家に居候しながら許嫁の天道 あかねと同じ風林館高校に通うこととなる。
基本的にはコメディでありながら、格闘シーンがメインとなった物語もあり、乱馬と同様に水をかぶると変身してしまう体質の人物とのバトルも描かれる。
『GANTZ』全37巻/奥 浩哉
原作者 | 奥浩哉 |
掲載誌・サイト | 『週刊ヤングジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | SF |
巻数 | 全37巻 |
テレビアニメ化や実写映画化、舞台などもされており、日本のSF漫画も中でもトップクラスの人気を誇る作品。
2023年8月現在、江戸時代を舞台とした『GANTZ:E』が連載されている。
『GANTZ』の内容|黒い球体と異星人が謎に包まれたまま進んでいくSF大作
玄野 計と加藤 勝は、駅のホームから落ちた酔っ払いを助けようとして命を落としてしまうが、その次の瞬間にはマンションの1室にいた。
その部屋には、彼らと同じように死んだはずの人間が集められており、部屋の真ん中には黒い大きな球体が存在していた。この球体は「ガンツ」と呼ばれ、異星人を倒すように命じられる。
戦いの貢献度によってポイントが与えられ、100点に到達するとさまざまな特典と交換できるルールが設けられている。
ガンツとはなんなのか、どうして異星人と戦わなければならないのかなど、謎の部分が少しずつ解明されていく超有名SF作品。
読者の口コミを読む(クリックで開きます)
全てのSF漫画の頂点。死んだ人が集められて星人と戦うというアイデアは逸脱している。流行った時代が時代なら、もっとメディア化されてもおかしく無い作品。今の技術でPS5とかでゲーム化してほしい作品ナンバー1。特に大阪編はめちゃくちゃ作りこまれていて面白い。絶望感を描くのがたまらなくうまいのでぜひ読んでみてほしい。
『SLAM DUNK(スラムダンク)』全31巻/井上 雄彦
原作者 | 井上雄彦 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | スポーツ/バスケットボール |
巻数 | 通常版コミックス 全31巻 完全版 全24巻 新装再編版 全20巻 |
日本の漫画史の中でも屈指の名作。
受賞歴(クリックで開きます)
- 小学館漫画賞少年部門受賞
- 文化庁メディア芸術祭「日本のメディア芸術100選」マンガ部門1位
- 漫画史50年中のコミックランキング第1位
『SLAM DUNK』の内容|不純な動機で始めた男が本物のバスケットマンになるまで
赤髪のヤンキー桜木花道が湘北高校へ入学する。
花道は50人もの女性にフラれ続け、最後にフラれた時には「バスケット部の小田君が好きなの」と言われる始末。バスケットに似た言葉も受け付けないほどに気が立っていた。
そんな時、「バスケットは…好きですか?」と声をかけられた花道は当然キレるはずだったのだが、声をかけてきた女の子に一目惚れをしてしまい、そのままバスケ部へ入部する流れに。
不純な動機で始めたバスケットだったが、多くのライバルやチームメイトと切磋琢磨していくうちに、少しずつ本物のバスケットマンへと成長していく。
花道やその他選手の輝く姿に涙したファンも多い作品。
読者の口コミを読む(クリックで開きます)
初めて読んだのは小学校低学年。NBAが好きだったのでバスケを題材にしている人気漫画を読みたいと思って読み始めた。その後大人になってから読み直すと子供の時と違った視点で読める作品。子供の時は主人公桜木花道の目線で読んでいたが、大人になってから読むと流川の目線で読め、今読むと赤木や小暮に感情移入すると思う。読むたびに違った見え方が出来るこの作品は日本漫画界で№1の作品。
スラムダンクで好きな場面は、山王工業戦で花道が背中に深刻な怪我を負った際、安西先生が退場を告げた時に花道が「オヤジの栄光時代はいつだよ、全日本の時か?」と尋ね「俺は、俺は今なんだよ!」と告げたシーンです。花道の覚悟と迷いのないセリフにカッコいいなぁと感動しました。その後、花道は痛みに堪えながら試合に戻るのですが、見事絶対王者を相手にブザービートを決めチームを勝利に導いたのです。これぞ主人公といった言動でした。苦手だったシュートを克服するために2万本も練習してきた花道が報われた瞬間でもあったのでうれしかったです。
『ゴールデンカムイ』全31巻/野田サトル
原作者 | 野田サトル |
掲載誌 | 『週刊ヤングジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | 歴史/サバイバル/サスペンス/グルメ |
巻数 | 全31巻 |
受賞歴(クリックで開きます)
- 2015年「コミックナタリー大賞」2位
- 「このマンガがすごい!2016オトコ編」2位
- 「マンガ大賞2016」 大賞
- 2017年「北海道ゆかりの本大賞コミック部門」大賞
- 2018年「小西財団漫画翻訳賞」グランプリ
- 「Japan Expo Awards 2018」マンガ部門 Daruma 脚本賞
- 2018年「手塚治虫文化賞」マンガ大賞
- 「第24回文化庁メディア芸術祭」マンガ部門ソーシャル・インパクト賞
- 「第51回日本漫画家協会賞」大賞
2023年3月時点でコミックスはシリーズ累計2400万部
2018年4月からテレビアニメ化。2022年4月に実写映画化決定が発表。
『ゴールデンカムイ』の内容|金塊のありかを示す刺青の囚人を追う
「不死身」と呼ばれた元陸軍兵の杉元 佐一は、幼馴染の眼の病を治すために砂金を掘っていたところ、アイヌの奪われた金塊の話を聞く。
金塊のありかが24人の囚人に彫られた刺青に記されていると知った杉本は、囚人探しに向かうがヒグマに襲われてピンチを迎える。そのとき、アイヌの少女・アシㇼパに救われ、その後の行動を共にすることとなる。
囚人の刺青は剥がすことを前提に彫られていて、その刺青をヒントに金塊を探すといった血生臭い内容だが、コミカルな描写に加えて、アシㇼパの作るアイヌグルメの食事シーンなどがほんわかとしていて読みやすく描かれている作品。
ヒンナヒンナと言いながらご飯が食べたくなること間違いなし。
読者の口コミを読む(クリックで開きます)
軸となるストーリーの面白さは勿論、さまざまな要素をふんだんに盛り込んだ内容の濃い作品。登場人物は皆個性的で魅力があり、シリアスとギャグの振り幅に驚愕しきりになります。作品から学ぶことや気付くことも多く、何度でも読み返したくなる漫画。
最も好きな作品です。現実の歴史やIFの歴史、活劇、ギャグ、謎解きやグルメなど数多くの要素が含まれており、読んでいるだけでわくわくします。多少残虐なシーンや下ネタなども含むために苦手な人もいるでしょうが、文化や差別など学ばされることも多いです。敵味方が入り交ざっての息もつかせぬ展開が魅力的です。好きなシーンは数多くありますが、日本兵とロシア兵による静かな狙撃戦が印象的です。
「ゴールデンカムイ」の良さは、アクションシーンもさることながら、北海道という土地とそこに住むアイヌの人々への敬意に満ち溢れていることです。単なる人気取りのために北海道を舞台にしたのではなく、北海道だからこそのこのストーリーというのを愚直に追求していった作者には脱帽です。時代考証や文化・民族考証にも一切手抜きが無い点も、他の漫画からは抜きんでていると思います。
『東京卍リベンジャーズ』全31巻/和久井 健
原作者 | 和久井健 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年マガジン』 (講談社) |
ジャンル | SF/ヤンキー |
巻数 | 全31巻 |
ヤンキー漫画にタイムリープを掛け合わせた新感覚作品。終盤は賛否両論あるものの、少年たちの熱気が伝わる人気漫画。
『東京卍リベンジャーズ』の内容|好きな女の子を守るため、過去と自分を変える
冴えない日々を過ごしていた26歳の花垣 武道は、中学時代に付き合っていた橘 日向が東京卍會の抗争に巻き込まれて亡くなったことをニュースで知る。
武道もまた、何者かに駅のホームから突き落とされて死を覚悟するが、その瞬間12年前へタイムリープ。
日向の命を奪った東京卍會を止めるためにタイムリープを繰り返すこととなるが、未来は一向に変わらない。
未来を変えるためには東京卍會で成り上がるしかないと悟った武道は、タイムリープを繰り返しながら成長していく。
『クローズ(CROWS)』全29巻/高橋 ヒロシ
原作者 | 高橋ヒロシ |
掲載誌・サイト | 『月刊少年チャンピオン』 (秋田書店) |
ジャンル | ヤンキー |
巻数 | 全26巻+外伝3巻 |
『クローズ(CROWS)』の内容|男たちの意地をかけた熱い戦いを描く
「カラスの学校」こと鈴蘭高校は、県内一の不良高校。
この学校にはさまざまな派閥が存在しており、全校生徒をまとめ上げる者はいない。この学校に「最強の男」坊屋 春道が転校してきたことをきっかけに、彼らの環境は少しずつ変化していく。
この作品は、鈴蘭高校以外にも鳳仙学園や武装戦線など、さまざまな高校や暴走族が登場するが、それぞれが熱い思いで青春を謳歌しているため、どこが1番だといった描き方はされていない。
『クローズ』最終回の1年後からを描いた正当続編『WORST(ワースト)』や、本作の1年前を描いた実写映画の『クローズZERO』との繋がりを読んでいくのもおすすめ。
『WORST(ワースト)』全34巻/高橋 ヒロシ
原作者 | 高橋ヒロシ |
掲載誌・サイト | 『月刊少年チャンピオン』 (講談社) |
ジャンル | ヤンキー |
巻数 | 全33巻+外伝1巻 |
- 『WORST外伝 グリコ』
- 『WORST外伝 ドクロ』
- 『WORST外伝 ゼットン先生』
- 『WORST外伝 サブロクサンタ 名もなきカラスたち』
『WORST(ワースト)』の内容|かつて誰も成し得なかった鈴蘭高校の番長を目指す
『クローズ』から1年経った春。鈴蘭高校に新たなる「最強の男」月島 花が入学してきた。花は田舎から出てきており、人並み外れた体力を持つものの、おっとりとした仲間思いで優しい人物。
鈴蘭高校には番長になれる実力者の存在はあったが、校内での派閥が多かったため、これまで誰一人としてまとめ上げた者はいなかった。
そんな中、入学早々におこなわれる「一年戦争」の際、花は鈴蘭初の番長を目指すと宣言する。
花の熱い人柄と腕っぷしで鈴蘭をまとめられるのか、鳳仙学園や武装戦線など『クローズ』から登場する勢力との戦いはどうなっていくのか。
『クローズ』を読んでいなくても楽しめる作品なので是非とも手にとってもらいたい漫画。
『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』/和月 伸宏(全28巻)
作者 | 和月伸宏 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル/歴史 |
巻数 | 全28巻(新書版) 全22巻(完全版) 全14巻(文庫版) |
実写映画も大ヒットしたジャンプ黄金期末期の名作。
2017年9月からは続編である『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が『ジャンプスクエア』10月号より連載中。
2020年10月時点で全世界累計発行部数は7200万部
『るろうに剣心―明治剣客浪漫譚―』の内容|不殺の誓いを胸に戦う最強の剣士
時は明治。かつて人斬り抜刀斎として悪名を轟かせた緋村抜刀斎は、緋村 剣心として新たな人生を歩む。
腰に下げる逆刃刀は「不殺の誓い」を表し、「人を殺めた償い」のために、「飛天御剣流」の剣技でか弱い人々を守りながら放浪の旅を続けていた。
斎藤 一や四乃森 蒼紫など数々の強敵との死闘を繰り広げていくが、特に悪のカリスマ・志々雄 真実との熱い戦いは必見。
『鋼の錬金術師』/荒川 弘(全27巻)
作者 | 荒川弘 |
掲載誌・サイト | 『月刊少年ガンガン』 (スクウェア・エニックス) |
ジャンル | バトル/ファンタジー |
巻数 | 全27巻 |
最終回が掲載された『月刊少年ガンガン』2010年7月号が完売してしまい、2010年9月号にも最終回が再び掲載されるといった伝説的なエピソードを残しています。
全世界累計発行部数は8000万部以上
受賞歴を見る(クリックで開きます)
- 「第8回文化庁メディア芸術祭」漫画部門審査委員会推薦作品(マンガ部門 / ストーリーマンガ)
- 「第49回小学館漫画賞」少年向け部門
- 「第11回文化庁メディア芸術祭」漫画部門審査委員会推薦作品(マンガ部門 / ストーリーマンガ)
- 「第5回東京アニメアワード」原作賞
- 「第15回手塚治虫文化賞」新生賞
- 「第42回星雲賞」コミック部門
- 「文化庁メディア芸術祭10周年記念アンケート企画 日本のメディア芸術100選」 マンガ部門2000年代1位、総合4位
- 「私を構成する5つのマンガ」1位
『鋼の錬金術師』の内容|錬金術の禁忌によって身体を失った兄弟
錬金術の禁忌を犯し、片腕片脚を失った兄のエドワード・エルリックと身体の全てを失った弟のアルフォンス・エルリックが錬金術の真理を追い求めていく物語。
兄エドワードは若くして国家錬金術師の称号が与えられた錬金術の天才であるが、失った身体を取り戻すことはできないでいた。
「賢者の石」と呼ばれる錬金の力を増幅させる石を使えば、元の身体を取り戻すことができるかもしれない。
賢者の石を追い求める中でホムンクルスと呼ばれる人造人間と敵対し、戦うことになるが、バトル系の漫画にありがちな強さのインフレが起こらないところが魅力的。
良い意味で主人公の弱さを感じるところに感情移入しやすい作品。
『北斗の拳』/原作・武論尊 作画・原 哲夫(全27巻)
全世界累計発行部数は1億部以上
『北斗の拳』の内容|男たちの熱い想いがぶつかり合う世紀末の戦い
199X年、核戦争によって世界が崩壊し、暴力が正義となった世界。北斗神拳の伝承者であるケンシロウは、恐怖で支配する者たちとの戦いに身を投じていく。
北斗神拳で敵を薙ぎ倒す場面では、雑魚敵(通称モヒカン)の名断末魔(あべし!ひでぶ!うわらば!)など、が独特な表現が生まれた作品。
秘孔を突けば一撃必殺の北斗神拳の力を持ってしても、北斗や南斗の強敵(とも)との激闘にハラハラが止まらない。
「お前はもう死んでいる」は漫画界屈指の名言。
『Dr.STONE』全26巻/稲垣理一郎(原作) Boichi(作画)
2023年7月にドラマ化された『トリリオンゲーム』の原作者・稲垣 理一郎先生の過去作。
科学をテーマにした本作は、文明の再構築といった壮大な内容にも関わらず、コミカルで読みやすい作品。
『Dr.STONE』の内容|科学の力で文明を復活させる
人類が謎の光線を浴びて石化してしまう。
人類が石化してから数千年経った世界では文明は崩壊し、自然あふれる世界へと変貌を遂げていた。
根っからの科学オタクである石神 千空が、文明の失われた世界の中で科学を復活させていく物語。
科学の力で文明を再構築していくだけではなく、対立する相手との争いや、石化光線の真実を突き止めていく様子も見どころの作品。仲間と共に突き進んでいく様子に感動させられる場面も。
科学というと一見難しく思えますが、子供でもわかるくらいわかりやすく解説されています。こんなものからコレが作れるんだといった感覚で、楽しく勉強になる内容になっています。
サバイバル的な作品でありながら、教育漫画的な側面を持った作品。
『タッチ』全26巻/あだち充
原作者 | あだち充 |
掲載誌 | 『週刊少年サンデー』 (小学館) |
ジャンル | スポーツ/野球 |
巻数 | 全26巻 |
あだち充先生最大のヒット作で、世代を超えて語り継がれる名作中の名作。
『タッチ』の内容|幼馴染を甲子園へ連れていく双子の物語
双子の上杉 達也と上杉 和也、幼馴染の浅倉 南の3人は、幼い頃から家が隣同士ということもあり、3人兄弟のように育てられた。
お互いが異性ということを意識し始めた頃、南を甲子園に連れていくとの約束を果たすため、弟の和也はメキメキと野球の頭角を表していく。
一方、兄の達也は何事にも本気になることはなく、和也を応援するだけであった。
しかし、そんな3人を襲った悲劇をきっかけに物語は大きく動き出していく。
高校野球をテーマに男女の優しい三角関係を描く本作は、数ある漫画の中でも屈指の名作と言える作品。
『鬼滅の刃』/吾峠 呼世晴(全23巻)
作者 | 吾峠 呼世晴 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル/ダークファンタジー |
巻数 | 全23巻 |
2019年にアニメ化されたことをきっかけに、爆発的ブームとなった作品。
累計発行部数は1億5000万部以上
『鬼滅の刃』の内容|鬼となった妹を救う優しい剣士
竈門 炭治郎は、家を離れている間に家族を鬼に殺され、唯一生き残った妹の禰󠄀豆子は鬼にされてしまう。一夜にして家族を失った炭治郎は、禰󠄀豆子を人間に戻す方法を見つけるために鬼殺隊へ入隊する。
鬼殺隊には炭治郎のように身内を殺され、鬼に対して強い恨みを持つものが多い中、炭治郎は鬼に対しても慈悲の心を持つ優しい少年だった。
本作は元々は人間だった鬼についてのエピソードも描かれ、人間の頃の苦しみや鬼になった背景が映し出されている。鬼が完全な悪だとも言い切れないところも魅力的な作品。
『ザ・ファブル』全22巻/南 勝久
原作者 | 南勝久 |
掲載誌・サイト | 『週刊ヤングマガジン』 (講談社) |
ジャンル | 裏社会 |
巻数 | 全22巻 |
実写映画化もされた人気漫画。第二部は『ザ・ファブル The second contact』として連載。
裏社会をシュールに描いた作品で、「殺さない殺し屋」をテーマに描かれる。
『ザ・ファブル』の内容|凄腕の殺し屋に与えられたミッションは一般人として生きること
瞬時にターゲットを射止め、完璧すぎる仕事をする凄腕の殺し屋「ファブル」。彼に与えられた次なるミッションは「1年間殺しをやめて一般人として暮らす」ことだった。
佐藤 明(アキラ)という偽名と、アキラの妹という設定の佐藤 洋子とともに大阪で普通に暮らしていく物語。
殺し屋から一般人になるといった異質な生き方に困惑しながらも、アキラは普通に生きるということに楽しみや生きがいを感じていく。
裏社会のシリアスな内容というよりは、一般的な生活になかなか馴染めないアキラをコミカルに描いているため、独特な世界観に魅了されてしまう作品。
『新ジャングルの王者ターちゃん♡』全20巻/徳弘 正也
原作者 | 徳弘正也 |
掲載誌 | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | 格闘/コメディ |
巻数 | 全20巻 |
この作品の序盤は1話完結のギャグ漫画『ジャングルの王者ターちゃん♡』として連載されていたが、途中からタイトルが『新ジャングルの王者ターちゃん♡』に変更になり長編が加わる形となった作品。
『ONE PIECE』の作者・尾田栄一郎先生がアシスタントを務めていたことでも有名。
『新ジャングルの王者ターちゃん♡』の内容|動物を守る優しく強い男
アフリカのサバンナで密猟者から動物を守り、自然と共に生活しているターちゃんとその妻ジェーン、そして愛弟子ペドロ。
彼らの日常を描いた1話読み切りのコメディパートと、格闘家ターちゃんとして描かれるいくつかの長編パートに分かれた作品。
地上最強とも言われるターちゃんは密猟者と戦うだけではなく、中国拳法の大会や異種格闘技トーナメントへの参加や、時にはヴァンパイアと戦うこともあり、長編パートではシリアスな展開も描かれている。
ゆるいギャグシーンと感動させられるシリアス展開のギャップは『ONE PIECE』にも引き継がれているのかも?
『幽☆遊☆白書』/冨樫 義博(全19巻)
作者 | 冨樫義博 |
掲載誌・サイト | 『週刊少年ジャンプ』 (集英社) |
ジャンル | バトル |
巻数 | 全19巻(通常版) 全15巻(完全版) 全12巻(文庫版) |
「第39回小学館漫画賞」受賞
累計発行部数5000万部以上
『幽☆遊☆白書』の内容|霊界探偵として蘇る不良少年
浦飯 幽助は子どもを交通事故から救うために亡くなってしまいますが、幽助が人助けをして亡くなることは霊界としては予定外の出来事。
霊界は、幽助に霊界探偵として妖怪退治をすることを条件に、生き返らせることに。
有名な敵キャラクターである戸愚呂(弟)や仙水 忍など、強力な敵と戦いながら魔界の謎が解き明かされていく物語。
『HUNTER×HUNTER』の作者・冨樫先生の作品だけあって能力を駆使したバトルシーンや、キャラクター描写の繊細さが際立った名作。
『自殺島』全17巻/森 恒二
原作者 | 森恒二 |
掲載誌・サイト | 『ヤングアニマル』 (白泉社) |
ジャンル | サバイバル |
巻数 | 全17巻 |
命の重さや生きることについて考えさせられる名作。前日譚の『無法島』(全6巻)も発売されている。
『自殺島』の内容|生きる希望を失った人々が「生命」に向き合っていくサバイバル作品
日本政府は「生きる義務を放棄」するといった内容の書類に記入した自殺未遂常習者達を孤島に送りこむ法律を制定。この島に送りこまれた主人公の青年セイもまた、自殺を繰り返していた者のひとりだった。
集められた全ての人物が自身の死を求めていたにも関わらず、他人の死を目の当たりにしていくうち、次第に生きることが目的となる。
何もない島で生き抜くために狩猟をするようになったセイは、動物の命をいただくことで自分自身の命の重みを感じるようになっていく。
サバイバル生活をする中で、「命」とは何なのか「生きる」とは何なのかといったことと向き合いながら生きていく物語。
『バキ道』/板垣 恵介(全17巻)
原作者 | 板垣恵介 |
掲載誌 | 『週刊少年チャンピオン』(秋田書店) |
ジャンル | 格闘バトル |
巻数 | 全17巻 |
『バキ道』の内容|刃牙シリーズの最新作も超ド迫力
『グラップラー刃牙』から続くシリーズ第5作目の作品。地上最強の生物と称される範馬 勇次郎を倒すべくトレーニングを積み重ねる範馬 刃牙が主人公の人気漫画。
古代の日本で神話として記録に残されている野見 宿禰。現代で、その二代目とされる宿禰は、地下闘技場で大相撲現役力士たちとの団体戦を行うこととなる。
オーガこと範馬 勇次郎を倒す日は来るのか、というくらい長く続く名作シリーズは本作も刃牙らしさ全開。
『銀の匙 Silver Spoon』全15巻/荒川 弘
原作者 | 荒川弘 |
掲載誌 | 『週刊少年サンデー』 (小学館) |
ジャンル | 農業/学園 |
巻数 | 全15巻 |
『鋼の錬金術師』『黄泉のツガイ』などの作者が描く学園ドラマ。
全15巻とそれほど長くないものの、読み終えた後の余韻に浸れる名作。
『銀の匙 Silver Spoon』の内容|農業を通じて成長していく3年間の軌跡
高校受験に失敗した八軒 勇吾は、学力にだけ目を向けることが嫌になり、大蝦夷農業高等学校(エゾノー)に進学する。
エゾノーには実家が農家である生徒が大多数を占めており、学力には自信がある八軒だったが、慣れないことが続く中で引け目を感じていた。
そんな八軒を支えてくれたのもまたエゾノーの同級生や、クラスメイトの御影 アキの存在であった。アキに誘われて馬術部に入部した八軒は、馬の世話をしていくうちに少しずつ楽しさや自信をつけていく。
農家出身でないからこその視点からさまざまなアイデアを出しながら成長していく八軒の高校3年間に感動させられる作品。
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家が農家でもないのに進学校から農業高校に入学し友達と今までに体験したことのない勉強をしたり、馬術部に入部し朝早くから活動したりしてまさに農業高校だなと思いました。卒業前には自分で会社を起こし成長していくのを見るのも楽しかったです。完結してしまったのが残念でした。
『五等分の花嫁』全14巻/春場 ねぎ
原作者 | 春場ねぎ |
掲載誌 | 『週刊少年マガジン』 (講談社) |
ジャンル | ラブコメ |
巻数 | 全14巻 |
物語の冒頭の花嫁が5人姉妹のうち誰なのかが隠されたまま回想が続いていく本作。
性格の違う5人の中についつい推しを作ってしまう作品。
『五等分の花嫁』の内容|花嫁姿は五つ子姉妹の誰の姿なのか
結婚式の当日、新郎の上杉 風太郎は花嫁との出会いを思い返していた。
成績優秀な高校2年生の風太郎は、五つ子姉妹の家庭教師を務めることとなったが、勉強をする気のない彼女たちとの仲は最悪。些細なことでぶつかりあう始末でとても勉強を教える状況ではなかった。
押し付けて勉強をさせるのは得策ではないと考えた風太郎は、家庭教師としてではなく、一人の人間として5姉妹ひとりひとりと真摯に向き合ってく。
物語のラストで明かされる花嫁が誰なのかを推測しながら読み進めてしまう作品。
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主人公である風太郎が、同級生で美人で学力の低い5つ子の家庭教師になって大学合格を目指す物語だが、風太郎と五つ子たちの関係性は最悪で、時間をかけて仲が深まっていく様子がエモい。
『ガンニバル』全14巻/二宮 正明
原作者 | 二宮正明 |
掲載誌 | 『週刊漫画ゴラク』 (日本文芸社) |
ジャンル | サスペンス/スリラー |
巻数 | 全14巻 |
2022年12月28日に「Disney+」での独占配信でドラマ化された本作は、サスペンス好きから多くの注目が集まった作品。
『ガンニバル』の内容|人を喰らう噂が流れる村に隠された真実とは
村の駐在として赴任した阿川 大吾は、家族3人で山奥にある「供花村」に転居してきた。他所から来た阿川一家に対し、愛想良く受け入れる村の住人たちだったが、ひとつだけ気になる噂が…
「村人が人を喰らう」
この噂の出どころは前任の駐在だった狩野。狩野は村人とトラブルを起こし行方不明となっていた。
不穏な噂が流れる中、一人の老婆がクマに襲われたとの通報が入り、阿川が現場に駆けつけるとその老婆の腕には人の歯形が残されている。
阿川家に対して友好的な村人たちは、次第に怪しい動きを見せはじめていく。村人からの監視や脅迫。そして、隣の住人からは「後藤家(供花村で力を持つ一族)とは関わらない方がいい」と。
人を喰らう噂、失踪した狩野、後藤一族と村人の確執。各々の感情が複雑に絡み合う謎の真相が少しずつ明らかになっていき、終始緊迫した雰囲気で進むサイコサスペンス作品。
『賭博黙示録カイジ』全13巻/福本 伸行
原作者 | 福本伸行 |
掲載誌・サイト | 『週刊ヤングマガジン』 (講談社) |
ジャンル | ギャンブル |
巻数 | 全13巻 |
実写映画化でも話題となった作品で、長期連載の人気シリーズ作品。
- 『賭博破戒録カイジ』(全13巻)
- 『賭博堕天録カイジ』(全13巻)
- 『賭博堕天録カイジ 和也編』(全10巻)
- 『賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編』(全16巻)
- 『賭博堕天録カイジ 24億脱出編』(既刊24巻)※2023年8月時点
『賭博黙示録カイジ』の内容|どん底の人生を変えるのはギャンブルのみ
多額の借金を抱えた伊藤 開司(カイジ)は、ギャンブル船「エスポワール」でのゲームに勝ち残れば一発逆転のチャンスがあることを教えられる。
この船では12枚のカードを使用した「限定ジャンケン」と呼ばれるゲームがおこなわれ、勝ち残れば借金が全額返済できるほどの大金が手に入る。
カイジは機転を効かせながら、あらゆるゲームで勝利するが、逆に負けて多額の借金を背負う場面もあり、結果の読めないところがこの作品の魅力。
ギャンブルや駆け引きなどが好きな人は必見の作品。
『DEATH NOTE(デスノート)』全13巻/大場つぐみ(原作)小畑健(作画)
実写映画のクオリティが高いと評判の本作は、大場つぐみと小畑 健のタッグの初連載作品。
同作者の作品である『バクマン。』や『プラチナエンド』も有名作。
『DEATH NOTE』の内容|死神のノートをめぐる天才同士の頭脳戦
警察庁刑事局長の息子である夜神 月は、ある日真っ黒なノートを拾う。このノートは死神リュークが落としたもので、「このノートに名前を書かれた人間が死ぬ」といったデスノートだった。
月はこのノートを使って世界中の犯罪者を罰することで、「犯罪者のいない理想の新世界」を作り、自身は「新世界の神」となることを企む。
月の行き過ぎた正義感による犯罪を止めようと動き出したのが謎の名探偵L(エル)であった。
月とLによる天才同士の頭脳戦が見どころの本作は、全12巻とは思えないほど濃い内容で描かれた作品。
主人公が追われる立場という視点から描かれているため、正義はどちらにあるのかといった議論が生まれたところからも、構成力の高さがうかがえる。
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デスノートはサスペンス物で、緻密な心理戦がとても面白く、先が気になって一気に読み進めてしまった。予想もつかない展開に終始ハラハラドキドキした。また作画のクオリティが抜群に高い。シリアスな雰囲気の中にコミカルな要素もあり、主人公の月とライバルのLのやりとりなども面白い。
『サマータイムレンダ』全13巻/田中 靖規
原作者 | 田中靖規 |
掲載誌・サイト | 『少年ジャンプ+』 (集英社) |
ジャンル | SF/サスペンス |
巻数 | 全13巻 |
アニメ版も非常に話題となった、ループ系作品が好きな人にはおすすめの作品。
『サマータイムレンダ』の内容|幼馴染の不可解な死の真相を解明する
網代 慎平は幼馴染の小舟 潮が亡くなったことを聞き、故郷の日都ヶ島へと向かう。
潮は海で溺れて亡くなったと聞いていた慎平だったのだが、実は潮の死には不可解な点があり、もしかすると「他殺」なのではないのかと耳にする。
この島では「影」呼ばれるドッペルゲンガーの噂があり、自身の影を見た者は死んでしまう。
潮の死の原因を調べているうちに、慎平も影によって命を奪われてしまうが、目を覚ますと日時は過去へと遡り日都ヶ島へ帰省するフェリーの中だった。
影の正体や黒幕の存在を突き詰めていくSFサスペンス作品。
『行け!稲中卓球部』全13巻/古谷 実
原作者 | 古谷実 |
掲載誌・サイト | 『週刊ヤングマガジン』 (講談社) |
ジャンル | ギャグ |
巻数 | 全13巻 |
『行け!稲中卓球部』の内容|全力でくだらないことを描いた至高のギャグ漫画
タイトルの通り稲豊市立稲豊中学校の卓球部を舞台に、6人の部員と2人の女性キャラクターで描かれるギャグ漫画。
前野と井沢の極悪?コンビが織りなすブラックユーモアがたまらなく面白い。彼らとは対照的に、卓球部のキャプテンである竹田や木之下は常識人であり、前野&井沢の不可解な行動に振り回されるキャラクターとして描かれている。
中でも、田中と田辺・ミッチェル・五郎は卓球部のアクセント的な存在で、前野と井沢のおもちゃになることもしばしば。
中学生男子の黒い部分を全面に押し出した最高のギャグ漫画は必見。
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ギャグ漫画の中でも古谷実ほどのセンスがある作者はなかなかいないと思います。ブラックユーモアを交えながら中高生のあるあるや、流行りを皮肉るのがもの凄く上手いと思います。昔の2ちゃんねるのようなノリの笑いで面白かった漫画です。
『Back Street Girls(バックストリートガールズ)』全12巻/ジャスミン・ギュ
原作者 | ジャスミン・ギュ |
掲載誌 | 『週刊ヤングマガジン』 (講談社) |
ジャンル | コメディ/裏社会 |
巻数 | 全12巻 |
ジャスミン・ギュ先生により現在連載中の『ケンシロウによろしく』から約10年後の世界が舞台となった、とんでも設定の内容に思わず笑ってしまう作品。
『バックストリートガールズ』の内容|極道のケジメはアイドル活動
暴力団・犬金組の組員である「健太郎」「リョウ」「カズ」の3人は組長を激怒させてしまい、落とし前をつけることとなる。
命だけは勘弁してほしいと懇願する中、組長から提示された条件は「アイドルになること」
タイで性転換と全身の整形を施された3人は、アイドルグループ「ゴクドルズ」としてデビューし、なぜだか売れてしまうといった内容。
中身は極道、見た目は美少女アイドルのギャップに笑わずにはいられない作品。
『ぼくらの』全11巻/鬼頭 莫宏
原作者 | 鬼頭 莫宏 |
掲載誌・サイト | 『月刊IKKI』 (小学館) |
ジャンル | SF |
巻数 | 全11巻 |
鬱展開の漫画としても知られる作品ではあるが、非常に考えさせられる名作。
アニメ版と漫画版では物語の展開が違うため、どちらも楽しめる内容になっている作品。
『ぼくらの』の内容|極限状態の中、子供達は残された時間をどう生きていくのか
自然学校に集まっていた子どもたち15人は、ココペリと名乗る謎の男から「ゲームをしないか」と誘われる。
子どもたちは、興味本位でゲームプレイヤーとして契約し、地球を守るためにロボットに乗って敵を倒すといったリアルなゲームを体験することとなった。
ところがこのロボットはゲームなんかではなく、地球に現れる敵を倒さなければ地球が滅亡してしまうといった実在するものだった。
しかも、ロボットを動かす動力はパイロットの命。パイロットの契約から逃れることはできるのか、生き残る術はあるのか。
地球に襲いかかる次なる敵が現れるまでに残された時間をどのようにして生きていくのかといったところに焦点が当たった作品。
『リバイアサン』全3巻/黒井白
原作者 | 黒井白 |
掲載誌・サイト | 『少年ジャンプ+』 (集英社) |
ジャンル | SF/サバイバル/ホラー |
巻数 | 全3巻 |
全3巻という短いストーリーにも関わらず、日記をもとに描かれていく主観的なストーリー構成や細かく書き込まれた画力が話題となった作品。
『リバイアサン』の内容|宇宙船に閉じ込められた少年少女の行く末は
「盗堀屋」と呼ばれる集団が難破船から金品を漁っていたところ、消息不明となっていたリバイアサン号を発見する。この船にはイチノセという少年が書いた日記が残されており、当時の状況が記されていた。
宇宙を修学旅行中だった中学生たちの乗るリバイアサン号は、不慮の事故により大きく損傷し、酸素残量が50時間程度となってしまう。
コールドスリープを使用すれば1人だけ生き残れる状況下で、彼らは生き残りをかけてどのように過ごしていたのか。そして、なぜ事故に巻き込まれてしまったのかが明らかになっていく。
『氷の城壁』/阿賀沢紅茶
原作者 | 阿賀沢紅茶 |
掲載誌・サイト | 「LINEマンガ」(集英社) |
ジャンル | 青春/恋愛/学園 |
巻数 | 完結済 第4巻発売中 |
現在「少年ジャンプ+」で連載中の『正反対な君と僕』の作者・阿賀沢紅茶の過去作。
高校生の心情を見事に描き、読み手によって受け取り方が変わる不思議な作品。
『氷の城壁』の内容|高校生のリアルな心情が絶妙なバランスで描かれた作品
人と接することが苦手な氷川 小雪は、心に壁を作ってしまう。そんな小雪の親友である美姫は高校でも人気者の女の子だが、彼女もまた本当の自分を押し殺して過ごしていた。
人見知りな小雪に対して躊躇なく距離を詰めてくる雨宮 ミナト、美姫の親友・陽太。
この2人の男子との出会いが小雪の高校生活を変えていく。
十代ならではのもどかしい感情がリアルに描かれた本作は、読む人によって感情移入のポイントが変化する作品。
漫画の一気読みなら完結済み作品がおすすめ
この記事では完結済みのおすすめ漫画を紹介してきましたが、どれも名作と言えるおすすめの漫画ばかりなので、是非とも読んでみてください。
下記のジャンルについては、別の記事でまとめて紹介しています。
また、下記の記事では連載中のおすすめ作品を紹介していますので、そちらも合わせて参考にしていただけると嬉しいです。
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